6月は『環境月間』!APHDが「塚田農場」などのデリバリー用のプラ容器を (株)折兼のエコ資材品に変えて約50日<状況報告>
株式会社エー・ピーホールディングス(本社:東京都豊島区、代表取締役 社長執行役員CEO:野本周作、以下APHD)は、塚田農場をはじめとする各ブランドが実施するUberEats・出前館等のデリバリーサービスにおいて、株式会社折兼(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:伊藤崇雄、以下折兼)の「バガス」を用いたエコ資材容器に切り替えて料理をお届けしています。
「環境の日」である6月5日に、エコ資材切り替えから約50日経過のプラスチック削減状況と、その展望について振り返ります。
2023年4月12日、塚田農場(※1)がプラットフォーム活型デリバリーで使用する包材をエコ資材品に変更したことを皮切りに、他業態(※2)もプラスチック製包材の在庫消化を開始し、約2か月でバガス製品を中心とした折兼のエコ包材への切り替えを順次実施しており、まもなく完全切り替えが完了します。
※1 宮崎県日南市 塚田農場、宮崎県日向市 塚田農場、鹿児島県霧島市 塚田農場
※2 炭火焼鳥 塚田農場、(株)AP Restory運営の大衆焼鳥業態
エコ包材は導入開始から2か月間で、本体・ふた・カトラリーを合わせて、APHD全体で30,000枚強となり(デリバリー専用ブランド使用分も含む)、現在使用しているプラスチック資材は、汁もの料理の滲出防止用の嵌合蓋、カトラリー(フォークスプーン)を包む袋のみで、包材全体で約1割未満となりました。
※商品を包む手提げ袋は他社バイオマスプラスチック素材のものを採用しています。
折兼の「バガス」包材について
年間で1億トン近く発生するサトウキビの搾りかす「バガス」と、成長の早い竹や麦の非可食部である麦わらを混ぜ合わせ、廃棄される植物の有効活用によって「バガス容器」は作られています。
バガスは海や土壌、コンポストで分解(土76日、海水156日)されて自然に還ります。プラスチックと比べ、LCA(原料採取→製品使用→廃棄における環境負荷を数値化し、定量評価すること)の観点から 80%以上の二酸化炭素排出量削減効果が期待できる、エコロジカルな包材です。
プラスチック製品との代替で得られる効果
バガス包材は、プラスチックに比べ廃棄時のCO2排出量を81%と大幅に削減することができます。
APHDの年間の包材使用量を昨対に同様と仮定した場合、2022年は約2.65トンのプラスチック包材を使用しており、90%程度のプラスチック削減を見込むことができるため、本年使用するプラスチック包材は0.27トン程度となる試算です。
使用するブランドと包材が多岐に亘るため、2か月の段階でCO2排出量を算出することは叶いませんでしたが、使用量から鑑みて大幅にCO2排出量を削減することに貢献できたものと考えております。
APHDがバガス等のエコ容器に切り替えることにした理由
APHDは創業より「食のあるべき姿を追求する」ことを理念に掲げ、宮崎・鹿児島・北海道で地鶏、山形では合鴨の生産に深く関わり、また、日本各地の漁師さん方と連携して新鮮な魚貝を提供してきました。食をとりまく様々な問題が山積する中で、環境や資源の問題に配慮し取り組むことも、日本各地の素晴らしい食や食文化の持続・継承に必要なことであり、見過ごしにできない大切な課題であると考え、できることから着手しました。
塚田農場の事業において、デリバリーという限られた範囲に対するアクションですが、これを機にスタッフの意識に変化が芽生えたり、手に取ったお客様が環境配慮に関心を持ったりするなど、小さなきっかけ作りの一助になりつつ、実際にCO2の削減に貢献していけたら嬉しいと考えています。
コストについて
これまでのプラ包材に比較すると、1.3倍程度のコスト増で着地の見込みです。原価を大きく圧迫するようなインパクトにはなっていないため、これまでの売価設定の中で吸収し、バランスしております。
世情を鑑みても、物価高のニュースが絶えない昨今ではありますが、APHDは理念に則り、環境問題への関与も同時に実施していくことを選択いたしました。課題を先送りせず、今からできることに向き合うことで、先々もおいしい料理を楽しんでいただくことができるのではないかと考えております。
なお、品質や味わいなども含め、開始前には懸念もありましたが、現在までネガティブな感想などは見受けることなく、情報を掲示している中で注文も順調に伸びていることから、受け入れていただいている実感を持っております。
今後の展望
APHDは近日で、高価格帯ブランドや鮮魚業態においてもバガス等のエコ容器の導入を予定しており、弁当事業と立ち寿司を除くHD全体のテイクアウトやデリバリーで使用していく予定です。
また居酒屋の実店舗において、バガス製品を利用したフードサイクルリングをテストするような構想もあり、実施に向けて検討をし始めました。バガス素材の取り皿などを店で利用し、そのゴミを堆肥にします。堆肥を野菜や地鶏の生産に活かし、その生産物をまた店で提供するような、アップサイクルのイメ―ジです。この取り組みには、新しいフードサイクルリングの構築のみならず、人員不足への対策という側面を併せ持つことも期待できます。
また、折兼バガスシリーズ※は、2023年3月に世界基準の認証である「HACCP International」をバガス容器として世界で初めて取得しました。この認証は、食品現場で使用する資材や器具などにおいて国際的な食品安全の基準に適合しているかどうかが厳正に評価されるものです。
(※該当商品は、バガスシリーズ パックスタイル AB・BB)
コメント
株式会社折兼 代表取締役 伊藤 崇雄
この度、「食のあるべき姿を追求する」を理念に掲げられているエー・ピーホールディングス様とこのように協業させていただき、深く感謝申し上げます。
CO2削減の社会環境の中、プラスチック包材からバガス製品を中心としたエコ包材に切替という、大変意義のあるご決断をしていただきました。
プラスチック使用量を90%以上削減見込みとのことで、プラスチックごみ問題にも大きな一歩となりました。今回、CO2排出量の削減効果は算出に至っておりませんので、CO2排出量削減効果の検証についても引き続き検証をさせていただきます。
一次産業から携われているエー・ピーホールディングス様と、ごみの再資源化からのフードサイクリングの構築へ向けても、引き続き微力ながらお役立ちできますと幸いです。
株式会社エー・ピーホールディングス
デリバリー事業推進部長 戸口太陽
コロナをきっかけに本格的にデリバリーへ参入し、生産者と力を合わせてご用意した、おいしさにこだわった商品をご自宅でも楽しんでいただけるようになりました。この度、折兼様に沢山のご助力を頂き、私達の「食のあるべき姿を追求する」というミッションの下、食産業にとっても重要な社会課題である、プラスチックごみ問題に着手することができました。
この取り組みを拡げていくことで、少しでも未来の地球に役立つことが出来ればと考えております。
<参考>
2023/04/27発表のプレスリリース
「塚田農場のデリバリー、減プラへの取り組みで需要激増のGW前に「バガス」などのエコ包材に切り替え」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000436.000004635.html
バガスについて:株式会社折兼 https://www.orikane.co.jp/product/eco/
会社概要
株式会社折兼
代表者:代表取締役 伊藤崇雄
所在地:名古屋市西区菊井二丁目6番16号
資本金:9,600万円
設立 :1952年(昭和27年)7月1日
主な事業内容:【食品包装資材専門商社】
食品包装容器、資材、衛生関連商品、環境対応品、厨房用品及び包装機械等のトータル販売
<折兼問い合せ先>
株式会社折兼 ホールディングス 広報 ・ SDGs 課
担当:服部(ハットリ)・味岡(アジオカ)
住所:〒 451-0045 愛知
県名古屋市西区名駅 2-27-8 名古屋プライムセントラルタワー 20 階
Tel 052-561-3662 / E-Mail m-ajioka@orikane.co.jp
株式会社エー・ピーホールディングス
代表者:代表取締役 社長執行役員CEO 野本 周作
所在地:東京都豊島区西池袋1丁目10-1 ISOビル5階
資本金:5,000万円
設立 :2001年(平成13年)10月29日
主な事業内容:飲食店及び食品販売店の経営、フランチャイズチェーン店の加盟店募集及び加盟店指導、食鳥の処理、加工及び販売、食品の加工、流通、輸出入及び販売 他
<APHD問い合せ先>
広報 上原
Tel 070-3199-7973 / E-Mail pr@ap-holdings.jp