宮崎県串間市 松露酒造

今も昔も地元串間で愛される焼酎。

鹿児島との県境に位置する串間市の国道から200mほど入った場所にある松露酒造は、昭和3年の創業。串間で定番の芋焼酎「松露」は、レギュラー焼酎としては価格が少し高めですが、その美味しさから地元では抜群の人気を誇っています。「大きい蔵がやらないようなことをやらないと。と思って、自分たちのペースを守りながらも、いろいろ工夫しながらやってます」とは専務の矢野俊裕さんは言葉。

原料となる芋は地元串間産のものと隣り町の志布志産の中から、採りたての良い原料のみを厳選し、仕込み水と割り水には蔵の裏手に広がるシラス台地が育んだ天然地下水をろ過せず「生」の状態で使用。これ以上ない原料で焼酎を仕込んでおり、松露ファンが全国に増えている現在も造りの規模を拡張しないのは、「良質な原料が手に入るだけしか造らない」というこだわりの表れなのです。

“近代焼酎の父”が特注で設計した蒸留器。

造りの工程で一番特徴的なのが、蒸留釜から出た3本のパイプ。実はこの蒸留器、「河内菌」の発見により焼酎の品質を飛躍的に向上させた“近代焼酎の父”麹メーカーの河内源一郎商店が特注で設計したものであり、一般的な蒸留器には1本しかないところを、3本にすることで、初留・中垂れ・末垂れを取り分ける。松露らしいしっかりとした味わいの秘密はここに隠されていると言われています。

松露酒造株式会社
住所:宮崎県串間市寺里1-17-5